「コアジサシを撮る」Jun.2022 その2
その1へ<-その2->その3へ
そもそも東京のコアジサシを初めて知ったのは、2004年頃、大森南に勤務して
いた時だ。半分仕事で、保護活動の団体さん、下水道局の方などと係わったのがきっ
かけだった。当時のカメラはD200だった。これに望遠レンズをつけてコアジサシ
を追いかけた。この鳥の飛び方はとにかく速く、敏捷に方向を変えたり獲物を見つけ
ると空中に静止してタイミングを合わせ、突如急降下したりする。ファインダーにと
らえる事自体難しく、ピント合わせなどできたものではない。当時主流だったカメラ
はほとんどAPS−Cサイズで視野が狭く、私の腕では200mmが限界だった。
それから17〜8年が過ぎ、今のカメラはNilon Z6、35mmフルサイズ
なので、300mmのレンズを使うことにした。
Nikkor-H Auto 300mm F4.5
17〜8年前に、野鳥撮影目的で買ったのだが、コアジサシは追いきれなかった。
とにかく素早く飛び回るので、シッターは1/1000秒。今回はフルサイズなので、
何とか視野に入れることは出きるだろうが、ピント合わせは不可能だ。F22まで絞
って、ピントは7〜80m付近に合わせ、ピント環には触れずにシャッターを切る。
したがって露出はISO感度で合わせる。以下写真全てトリミングしたもの。
羽ばたき方は大きなストロークで、しかも敏捷な旋回もできる。
素早く飛び回りながら、水面付近の獲物を物色する。
獲物を見つけると、ホバーリングで静止し、タイミングを合わせることもできる。
「今だ」と急降下に移行。
頭と体の一部は水中に入るが、翼は水面上に残す。
水上での羽ばたきで軽々と、そして素早く体は浮き上がり飛び去る。
動きが穏やかで、より大型の鳥の撮影は楽である。
コサギ 後頭部の飾り羽根も鮮明に写った。
長い首を伸ばしながら、嘴を突き刺すように獲物を採る。
飛行中、長い首は折りたたむのがデフォルトのようだ。
Tele-Takumar 300mm F6.3
このレンズは4〜5年前に購入。以前、F4を買おうと中古屋で現物を見たのだが、
その大きさと重さにドン引きしてしまった。用途は深く絞っての野鳥撮影であれば、
明るさなどは二の次だ。以前はマイナスだったプリセット絞りも、最新のミラーレス
カメラでは問題にならない。軽量コンパクトなF6.3の方を購入した。
使い方は上のニッコールとまったく同じ。ただこのレンズ、ギリギリのダイエットを
したらしく、画面の四隅がかなり蹴られる。フィルター径も58mmと抑えているた
めだろうが、どのみち写真はトリミングして使うのだから問題ない。
偵察・索敵
急降下
エアブレーキ、突入速度調整
突撃
着水
離水
餌をゲット
ボラの稚魚を咥えている
このレンズもやはり、大型の鳥の撮影は楽である。
アオサギ 後方の黒いカモは、スズガモ(メス)か?ボケが強く、種の判別不明。
こちらはカルガモ
ニッコールとタクマー、どちらも大変古いレンズながら、使用方法の工夫によって
は、何とか野鳥の撮影に使用できそうだ。
親ページに戻る その1へ<-その2->その3へ